携帯電話やスマートフォンは決して安い買い物ではないため、分割払いを選択する方も多いでしょう。しかし分割払いで購入する際に、審査に通らず購入できないケースもあります。審査に落ちてしまうのは、何らかの理由で支払い能力や信用面で問題があると判断されている可能性があるためです。
本記事では、携帯電話の分割払いの審査に落ちる4つの理由や、審査に落ちないための対策などについて解説します。携帯電話を分割払いで購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
※2025年4月時点の情報です
目次
携帯電話の分割払いの審査に落ちてしまう4つの理由

携帯電話を分割払いで購入する場合、契約者本人の支払い能力を確かめるために審査が行われます。審査基準は各携帯会社で異なりますが、主に以下の理由で通過できないケースが多く見られます。
- 利用料金や端末料金を滞納している
- 過去の取引で信用面に問題があると判断されている
- 不当な理由で契約と解約を繰り返している
- 過去に強制解約を命じられたことがある
詳細について詳しく解説します。
利用料金や端末料金を滞納している
携帯電話の利用料金や端末代金の支払いが滞っている状況で契約をしようとすると、審査に通らない可能性が高いです。
携帯会社は、過去の支払い状況を基に契約者本人の支払い能力を判断しています。現時点で料金が未払いになっている場合「継続的に支払うのが難しい」と判断され、審査ではじかれてしまうのです。
また、滞納期間が長期にわたる場合、携帯電話会社の間で「この人は延滞履歴がある」と情報共有されます。そのため、別会社で申し込んでも審査に通らないケースがあります。
過去の取引で信用面に問題があると判断されている
過去の取引で信用面に問題がある場合、審査に通らない可能性があります。例えば、クレジットカードやローンの返済で滞納履歴があると「現在未払いはないものの信用できない」と判断されて落とされる仕組みです。
また、過去に自己破産や任意整理などの債務整理を行っていた場合は、信用情報にその記録が一定期間残ります。信用を取り戻すまで5年から7年ほどかかるため、その間は審査に落ちる可能性が高いです。
不当な理由で契約と解約を繰り返している
不当な理由で契約と解約を繰り返しているのも、審査に落ちる理由の一つです。例えば、以下のケースが不当な理由に該当します。
- 分割で購入した端末を転売し、売れた時点で解約する(通称:転売ヤー)
- キャッシュバックや特典だけを目的に契約し、受け取り後すぐに解約する
このような行為は悪質な利用と見なされ、携帯電話会社のブラックリストに名前が乗る可能性が高いです。
総務省は、短期解約を理由に契約を断るのは法律違反になり得るという見解を示しています。ただし、悪質な契約や転売目的の申し込みを防ぐために独自のルールを設ける行為は禁止しない方向のようです(※)。
そのため、引っ越しや乗り換えなど正当な理由の短期解約は問題ありませんが、転売や特典目的の契約は審査に落ちる可能性が高いです。
※参考:総務省.「検討の方向性(案)について(短期解約ブラックリスト)」.
https://www.soumu.go.jp/main_content/000877865.pdf ,(2023-04-25).
過去に強制解約を命じられたことがある
過去に強制解約を命じられたことがある場合も、審査に落ちる理由の一つです。長期の料金滞納や利用規約違反などが理由で強制解約に至った場合、携帯会社から信用性が低いと判断されます。
このような履歴は携帯会社内でブラックリストとして管理されることがあり、一定期間は契約を断られる可能性が高くなります。
利用料金や端末代の滞納は各機関で記録・共有されている
現在進行形で未納になっている滞納情報は、TCA(電気通信事業者協会)やTELESA(テレコムサービス協会)に加盟する事業者間で共有されています。そのため、これまで契約していた携帯電話会社とは別の会社で申し込んだとしても、審査に滞納履歴があれば落ちる可能性があるのです。
さらに、携帯電話の料金だけではなく、過去に何かしらの滞納があった場合は、ローンやクレジットカードなどの信用取引の状況を記録する信用情報機関のシステムに記録されています。主な信用情報機関は、CIC(シーアイシー)やJICC(日本信用情報機構)などです。
これらの機関に登録された情報は、携帯会社が審査の際に確認するため、過去から現在まで支払いの遅れがあると審査に落ちる可能性が高まります。
携帯電話の分割払いの審査に落ちないための対策

携帯電話の分割審査では、申し込み内容だけではなく、過去の支払状況や契約履歴などもチェックされています。ただし、ポイントを押さえて対策すれば、審査に落ちることなく携帯電話を購入できる可能性も十分にあります。具体的な対策は、以下の通りです。
- 一括払いで購入する
- 10万円以下の機種を選ぶ
- 滞納している携帯料金をすぐに支払う
一括払いで購入する
分割払いの審査に通るか不安な方は、端末の一括購入を検討しましょう。
分割払いを選ぶと、毎月一定額をコンスタントに支払えるかを確認するための審査が行われます。しかし、一括払いは端末代をその場で全額支払うため、そもそも審査対象にはなりません。まとまった資金が必要にはなりますが、無駄な手数料を抑えられるというメリットもあります。
10万円以下の機種を選ぶ
10万円以下の携帯電話を選ぶのも一つの手です。端末価格が10万円を超えると、割賦販売法第35条が適用され、支払可能見込額の調査が必要となります(※)。
支払可能見込額とは、契約者の収入や支出を基に毎月いくらまでなら無理なく支払えるか判断するための指標です。支払可能見込額を超えると判断された場合、法律上契約が認められないため、端末を購入できません。
一方、10万円以下の機種であれば調査は行われないため、審査が通りやすくなる傾向があります。ただし、携帯電話会社によっては信用情報の確認を行うケースもあるため、過去の支払い履歴には注意しましょう。
※参考:e-GOV法令検索.「割賦販売法」.“第三十五条の三の三”“第三十五条の三の四”
https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 ,(参照2024-04-05).
滞納している携帯料金をすぐに支払う
現時点で滞納している携帯料金がある場合は、できるだけ早く支払いましょう。支払いが完了すれば信用情報の更新につながり、一定期間がたてば審査に通る可能性も出てきます。該当する携帯会社に確認し、滞納分を支払いましょう。
長期にわたって携帯料金の滞納が続いている場合、支払い義務が時効により消滅する可能性があります。民法166条では、債権者が請求できると知ってから5年間請求や支払いが行われなければ、債務が時効にかかると定められています(※)。判断や対応に迷う場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
※参考:e-GOV法令検索.「民法」.“第百六十六条”.https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 ,(参照2024-04-05).
携帯電話の分割審査に落ちてしまうならレンタルサービスの利用がおすすめ
審査に通過するのが難しい場合、携帯電話のレンタルサービスの利用がおすすめです。
レンタルサービスは、一般的に携帯電話会社で端末を購入よりも審査基準が緩いです。過去に滞納した経験がある方やブラックリストに載ってしまっている方でも、サービスを利用できる可能性があります。
また、レンタルなら購入より初期費用を抑えることが可能です。必要なときに必要な端末を借りられるため、短期利用にも便利でしょう。
携帯電話の分割払いの審査に落ちたら別の手段を検討しよう
携帯電話の分割払いの審査に落ちてしまう理由には、これまでの滞納履歴や信用問題が関わっている可能性があります。現時点で滞納がある場合、まずは未払い分を清算しましょう。
審査に落ちてしまった場合でも、端末を一括で購入したり、10万円以下の機種を選んだりすれば携帯電話を購入できる可能性があります。その他にも、レンタルサービスを利用するというのも一つの方法です。
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